お盆のお作法

2022年06月28日

あっという間に、夏至を迎え、日差しも急激に強くなってきました。
そろそろ夏休みのことも頭に浮かんできていらっしゃるのではないでしょうか。

さて、お盆とは、正式名称を「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言い、故人の霊魂(たましい)が、あの世と呼ばれている浄土からこの世(現世)に戻ってこられる期間のことを言います。お盆の期間には、亡くなった家族やご先祖様の精霊(しょうりょう)をお迎えし、供養をします。「お盆休み」は国の定めた休日ではありませんが、日本の先祖信仰が、よき伝統として受け継がれた年中行事です。

関西のお盆の期間はいつからいつまで?

関西でのお盆は、8月13日~16日の期間に行うのが一般的です。13日が迎え火(盆入り)、16日が送り火(盆明け)となります。
(地域によっては15日に送り火の地域もあります)

お盆の期間中にどんな準備がありますか?

   お盆をご自宅あるいはお里で迎えられるならば、ぜひ昔ながらの風習を保ってまいりましょう。ポイントを以下に簡単にまとめてみました。

1.お盆を迎える前日までにお墓やお仏壇をお掃除しましょ

夏はお墓は雑草が伸びますし、お仏壇も埃が溜まります。まずご先祖様に感謝の気持ちでお掃除させていただきます。

2.精霊棚(盆棚)およびお飾りの準備をしましょう

      お仏壇の前に設けた精霊棚は、いわばご先祖様の我が家に帰ってこられる仮住まいでもあります。豪華にする必要はありませんが、真心こめてご用意ください。宗派や地域、家によって異なりますので、ご留意ください。

3.あれば盆提灯を準備しましょう

       盆提灯は我が家を照らすスポットライト。初盆(新盆)の場合は、白い盆提灯を準備します。

4.迎え火、送り火の準備をしましょう

迎え火は先祖の霊がわが家に帰ってくるときの目印といわれ、8月13日の夕方か夜に行われます。送り火は、先祖を送り出すもので、15日か16日が多いようです。いずれも家の門口や玄関で行う場合もあれば、お墓で行う地域もあります。火種は、オガラ(皮をはいである麻の茎)を折って燃やすのが一般的とされています。

5.菩提寺の棚経ある場合はお迎えの準備をしましょう

       お盆期間中、菩提寺のお坊さまがわが家のお仏壇にお参りしてくださるのが、棚経です。日時を指定して来られるので、出来るだけ家族揃ってお迎えしましょう。

6.盆期間中に、お家のお墓にお参りしましょう

      年に一度、お盆だけはお墓参り、という方も多いでしょう。お墓を綺麗に洗って、新しいお花やお供えをしましょう。