真実の道を求めて。 念願の五重相伝、ついに成満。

(2022年05月07日 更新)

■五重相伝の動画配信

5月5日、19年ぶりの五重相伝会が無事に成満、52名の受者のみなさんが見事に満行されました。

未曾有のコロナ禍にあってまさに「受難の」五重相伝でした。一度ならず2度の延期となり、3度目の今回も2月頃はオミクロン が猛威を振るっており、心くじけそうになりましたが、執持のお寺様や檀家さまのお励ましとお支えがあって、この度の実施に至りました。2年前に申し込んだままお待たせした受者の皆さんもお喜びひとしおでした。

もちろん万全の感染対策をとりましたが、最大の特徴は本堂と客殿2会場に分散して、動画中継をしたこと。大仕掛けなスクリーンや映写機や音響などAV機器を活用して、まさに伝統と現代の連携となりました。また、正午の昼食は通常客殿で行儀正しくいただくのですが、今回は換気を考慮して、屋外で自由席で召し上がっていただくこととしました。五月晴れにも恵まれ、背伸びしたり、お茶を飲んだり、受者どうし「女子会」の花が咲いたり、よい気分転換となりました。

 

■念仏者の信心高まる

今回感得したことが2つあります。

一つは、受者52名の態度が実に真摯であったことです。毎日9時から4時まで、窮屈な堂内にいて聞法と礼拝に明け暮れるのですから、お疲れもあったろうと思うのですが、日を重ねるごとに逆に本当に如法に、また真摯に改まっていかれる様子がよくわかりました。

最初は緊張感や違和感もあったでしょうけど、勧誡師様から13座に渡り、「まことの真実とは何か」を問われ、また日に三度、回向が上がって先祖を慕う気持ちも高まって来られたのではないでしょうか。それこそ念仏者としてのご信心です。

もう一つは身内褒めかもしれませんが、若い執持(スタッフ)僧侶ががんばってくれたこと。30代、40代が中心の若いお坊さんたちも受者に負けじと、動きは機敏で、また堂内の声も神々しいものでした。休憩時間には受者と気さくな会話も生まれました。

当日の模様をNHKの「新日本風土記」のクルーが取材しており、近々放送されるかもしれません。何につけ記憶に残る五重相伝となりました。南無阿弥陀仏。