新しい世紀を迎え、私たちはこれまでになかった少産多死の社会を迎えています。生涯結婚しない、あるいは子どもを持たない層も増えて、日本の家族は多様化の一途をたどっています。
 同時に深刻な問題は、私たちのお墓の行方です。これまでは、代々継承されることを前提に守られてきた家のお墓も、現在の後継者難では「無縁化」する一方。お世話する人のいない無縁墓は、残念なことですが、やがてスラム化してしまいます。
 また、お墓に対する、人々の意識も変りつつあります。家意識が薄れ、個々人の生き方、
死に方に対する考え方が重視され、自分が納得し満足できる最期を選びたいという欲求が高まってきました。これまでにない葬送や供養のスタイルに、人々が関心を持ち始めているのです。

 1990年代から、全国各地の寺院墓地に、継承者を必要としないお墓=いわゆる永代供養墓が登場、注目を集めています。従来の○○家先祖代々ではなく、生前にその人自身が自分で決める個人用のお墓ですから、家族の継承難を心配することはありません。また、末代の供養は、お寺の住職に懇ろに勤めていただけますから安心です。しかもこれまで自家用車1台分といわれた家墓に比べ格段に求めやすい志納料とあれば、人気が高いのもうなづけます。慢性的な墓不足と相まって、いま大都市圏を中心に、600以上もの永代供養墓が続々開かれています。


 しかし、同じ永代供養墓でも、その立地や条件はまちまち。首都圏では1基何百万円という高額なものもあり、また地方の遠隔地になると、いつでも気軽にお墓参りというわけにはいきません。むろん、そのお寺の住職の宗教者として人格、信頼が何よりも肝要であることは言うまでもありません。選ぶ側に立った選択肢が、ある程度、設けられていることもポイントといえましょう。

 いまお墓を求める人々のニーズはどのようなものか、ある民間調査では以下の5点にまとめています。

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都心部にあって、交通至便であること。
A
承継者がいなくても、安心して永代供養してもらえること。
B 自分らしさにこだわる人には、ある程度の選択の幅があって柔軟に受け入れ態勢があること。
C
費用が公正で納得できること。
B 地域から支持されているお寺であって、住職の人柄が信頼できること。

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